【キャンパスメンバーズ】国立西洋美術館スクール・プログラム参加レポート

国立西洋美術館(台東区上野)

キャンパスメンバーズ制度の概要と訪問企画の経緯

本学は今年2026年1月から独立行政法人国立美術館キャンパスメンバーズの加盟校になりました。「学校教育において日常から美術館を有効に活用し、肉眼で本物に触れ、アートに親しむ機会を増やすことで、より豊かな教養と感性を身につけていただくことを目的」(同法人サイトより)としているこの制度では、現地チケット窓口で学生証・教職員証を提示することで何度でも常設展が無料となり、企画展にも割引が適用され、通常の学生料金からさらに割り引かれた料金で鑑賞ができます。本学の加入区分では、国立西洋美術館(台東区)、国立新美術館(港区)、国立映画アーカイブ(中央区)、東京国立近代美術館(千代田区)、国立工芸館(金沢市)の計5館が利用可能です。

普段から美術に関心を持っている学生、あるいは、学芸員課程を履修している学生はすでにキャンパスメンバーズ制度を積極的に活用しているようですが、美術館に足を運ぶきっかけを見つけられずにいる学生も少なくないようです。そこでキャンパスメンバーズ制度活用促進のための初の試みとして、教養科目「文学C」の講義受講者から希望者を募り、2026年9月3日(木)に国立西洋美術館を訪れました。

 

「スクール・ギャラリートーク」の実施

ロダン「地獄の門」をじっくり観賞

国立西洋美術館では教育普及プログラムが充実しており、学校向けのプログラムも提供されています。今回は、本学学生グループ(6名)のために対話式の観賞「スクール・ギャラリートーク」を実施していただきました。2グループに分かれ、美術館のボランティアスタッフの方が一人ずつ付いてくださり、古典西洋絵画から1点、近現代の西洋絵画から1点、彫刻作品から1点、3作品を鑑賞しました。

  • グループ①
    • オーギュスト・ロダン「地獄の門」
    • ジョルジョ・ヴァザーリ「ゲッセマネの祈り」
    • ポール・シニャック「サン=トロペの港」
  • グループ②
    • ニコラ・ド・ラルジリエール「幼い貴族の肖像」
    • クロード・モネ「睡蓮」
    • カミーユ・クローデル「ペルセウスとゴルゴーン」

 

対話を通じた鑑賞体験と交流

美術館スタッフの皆さんとの記念撮影

ギャラリートークでは、スタッフの方からの問いかけに導かれて参加者が自由に印象や既知の情報を言葉にしていきます。3名というごく少人数のグループで、とても話しやすかったようです。音大生のグループであることを意識したアプローチにより、学生たちの緊張がほぐれ、率直に感じたことを口にしやすい雰囲気になっていました。通常の展覧会鑑賞では、一つの作品の前にゆっくりと立ち止まり、数人で語り合いながらじっくりと向き合う機会は、決して多くありませんので、その点でも貴重な体験となりました。

45分間のギャラリートークが終了すると、引き続き自由に常設展を鑑賞し、その後、美術館内のカフェのくつろいだ雰囲気の中、それぞれのグループで得たことや感想を分かち合いました。他の人たちの考えや情報を参考に、ひとりではできなかった発見をできたことがとても良かった、もっと長い時間意見交換を続けたかった、と、参加者たちが述べていたことが印象的でした。

 

参加者の反響と今後の展望

後日、学生たちから文章で寄せられた感想でも、ギャラリートークという鑑賞方法への驚きや発見の喜び、美術館スタッフの方々への感謝、本学での音楽の学びと結びつけた美術鑑賞の意義が多く綴られていました。

今回のスクール・プログラムは、キャンパスメンバーズ制度を活用して美術に親しむ、良いきっかけになったのではないかと思います。今後も学生たちがこの制度を活用して本学での学びをさらに深めることができるよう、今回のような企画だけではなく、学生・教職員向けの学内の授業支援システムを用いたさまざまな取り組みが展開されていくようにと願っています。

 

教授 宮谷尚実

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