音楽デザイン専修
※コンピュータ音楽専修は、2026年度入学生より音楽デザイン専修となります
音楽学部 演奏・創作学科 音楽デザイン専修

学際的な音の世界を高い美意識で作り出す
コンピュータをはじめとするテクノロジーを基盤に、幅広い音楽実践を探求します。音や音楽を主としながら、学生各々の興味によって映像や舞台芸術、インタラクティブメディア、モバイルデバイスなども取り入れ、アートからユーティリティまでさらに実践領域を拡大することも試みます。加えて、創作物を発表するための環境を構築・運営することまでを含めた、総合的な技能と視座を獲得。コンピュータ・音響・創作を一体とする独自のカリキュラムで、学際的な音の世界を高い美意識で作り出していける、広義の「音楽家」を育成します。
学びの特長
- テクノロジーを基盤に幅広い音楽実践を探求する
- コンピュータプログラミングと録音・PA、創作技術を一体として修得する
- 創作だけではなく、受け手に届けるプロセスも学ぶ

模擬授業
授業紹介
音楽デザインゼミ

学生各々がプロジェクトを策定し、ライブエレクトロニクスやメディアアート、インスタレーションなど、幅広い音楽実践を探求します。
音楽デザイン技術実習

整音やミックス、マスタリングといったスタジオでのポスプロ技術や、実践的なライブPA技術を修得します。
音楽プログラミング

自らのアイデアをプログラミングにより具現化するプロセスの実践を通し、ソフトウェア開発技術を修得します。主にJavaScriptやXcodeを活用し、視聴覚表現やネットワーク、物理デバイスへの展開も試みます。
コンサート形式試験

音楽デザイン専修の試験は多くがコンサート形式で行われます。自作品を発表するだけではなく、他学生の発表を音響や照明、舞台技術の面で支えます。
in Focus Sonic Interaction

年に2回、学生が作品発表のみならず企画制作から音響、運営までを行う音楽イベント。アコースティック楽器とコンピュータを組み合わせたライブエレクトロニクス作品をはじめ、映像やダンスパフォーマンスなど、多彩な手法やメディアを用いて、インスタレーションの展示と演奏会の形で発表します。近年ではオンラインも活用し、毎回新たな表現を模索しています。
Student's Voice 学生の声

プログラミングの深い理解が自由で幅広い作品制作に役立ちます
印南 智樹 さん
INNAMI Tomoki
演奏・創作学科 コンピュータ音楽専修 4年
東京都・国立音楽大学附属高等学校出身
コンピュータ音楽専修+音楽データサイエンス・コース
僕が役立ったと感じているのは「マルチメディア・プログラミング(2026年度入学生より「音楽プログラミング」となります)」です。プログラミングの基礎はもちろん、プログラムをどう音楽に応用するかまで学ぶことができます。一つの言語やツールにこだわらず自由に制作していく姿勢は、その後の作品の幅を広げてくれました。現在のゼミでは、VRと音楽を結びつけた作品を制作しています。「Sonic Interaction」では、映像作品やインスタレーションを発表しましたが、観客からの意外な反応もあって、周囲からのフィードバックはとても大事だと気づかされました。音楽は楽譜通りのものだけではなく、もっと幅広いんだと実感できるのがこの専修の魅力ですね。
※2026年度入学生より「音楽プログラミング」となります。
教員メッセージ
世代を超えて共に学ぶ、創造性に満ちた授業
今井 慎太郎
IMAI Shintaro
コンピュータ音楽専修
専門:コンピュータ音楽
創造性とは何でしょうか。コンピュータによる自動作曲を長年探求してきた先駆者であるD.コープは、創造性を「これまで積極的に結びつきを考えられていなかった2つ以上の多面的な物事・アイデア・現象どうしを初めて結びつけること」と定義します。教員と学生が世代や関心を超えて共に学び、そうした結びつきを試行錯誤する、創造性に満ちた授業を目指しています。
教育目標
本専修は、コンピュータなどのテクノロジーを用いた新しい芸術表現を模索し、その成果を創作や研究、ひいては多様な音の世界に応用してゆける広義の「音楽家」を育成します。
アドミッション・ポリシー
音楽を中心に芸術とテクノロジーに興味があり、主体性を持って未知の分野に挑戦できる、学ぶ力と好奇心を備えた人を求めます。
カリキュラム・ポリシー
基礎課程では、コンピュータ技術と音響技術、創作技術の基礎を主軸として学び、さらに作品制作を通して個々の技術を統合させることで、それらを実践的かつ多角的に習得できます。専門課程では各々の授業選択により、高度なコンピュータ音楽やメディアアート作品の創作および研究、アプリケーション開発などへの展開を試み、また発表環境の構築運営を通して音楽とテクノロジーに関わる総合的な技能と視座を獲得できます。
ディプロマ・ポリシー
芸術表現におけるテクノロジーのあり方について、広範かつ実践的な知識と理解を備え、プログラミングを主とするコンピュータ技術と音響技術、創作技術を一体として扱う能力を身につけている
音とテクノロジーを軸に、映像や舞台、インタラクティブメディアなども視野に入れた、広く新しい表現を探求していく姿勢や、個人作業と共同作業の双方において思考し判断できる力を身につけている