国立音楽大学

作曲専修

音楽学部 演奏・創作学科 作曲専修

自由な発想による個性豊かな作品を作る

何よりも「個人の自由な発想」を尊重し、音楽を自由に表現することを目指します。そのために2年次までは自己表現に必要な技術や知識、音楽の常識などを身につけることで、自らの発想と音楽的判断を磨きます。3年次からは先端的な作品創作を行う「現代音楽創作コース」、音楽理論を身につけ指導者を目指す「作曲理論コース」、映画音楽やミュージカルの作編曲を実践的に学ぶ「実用音楽コース」のうち、希望するコースを履修して専門性を高めます。さまざまなゲストによる公開講座、自作品を多数実演する経験等を通じて体系的に学び、作編曲家や理論のエキスパートを養成します。

学びの特長

  • 自由な発想を尊重する
  • 実演を通した学びを重視する
  • 作曲の基礎である様式や楽器書法などを学ぶ
作曲専修カリキュラム

専修紹介

授業・活動紹介

作曲基礎講義(楽器法/DTM)

1年次前期に楽器各論、後期にコンピュータを用いた楽譜や音源の制作を実習し、2年次以降の管弦楽法、DAW演習につなげます。

実用音楽ゼミ

実用音楽コース必修科目。デモテープの制作、映像音楽の分析、アニメへの楽曲提供(多摩美大とのコラボレーション)など実践的な内容を通じ、即戦力となる作曲家育成を目指します。

作曲理論ゼミ

作曲理論コース必修科目。和声・対位法の技術を洗練させるとともに、バロックから近代までの時代様式に基づいた作曲技法を磨きます。

器楽表現(創作系ピアノ)

ピアノ演奏の基本を修得し、創作活動に役立てられるよう、内部奏法やプリパレーションなど、20世紀以降のピアニズムを含む多様な音楽を演奏します。

作曲作品展

2年次・3年次の提出作品から選抜された室内管弦楽規模までの作品を、教員指導のもと本学の学生たちが演奏します。

in Focus 聴き伝わるもの、聴き伝えるもの ―20世紀音楽から未来に向けて―

毎回、現代音楽の名曲、作曲教員による新作などを上演し、現代音楽界でも話題の演奏会。作曲専修の授業「現代音楽演奏実習」の履修生と演奏系の学生が、難曲や実験音楽の演奏に取り組みます。第19回の2024年は、本学の客員教授であり本シリーズの指揮者を務めてきた板倉康明先生の最終公演。過去の回で好評だった楽曲と、板倉先生の新作曲を上演し、喝采を浴びました。

Student's Voice 学生の声

自分で書いた作品を演奏してもらえることは
さまざまな学びにつながります

近藤 碧 さん
KONDO Aoi
演奏・創作学科 作曲専修 4年
屋久島おおぞら高等学校出身
作曲専修+作曲理論コース

私が印象深かった授業は「厳格対位法」です。対位法の中でもリズム、音程などの制約がある厳格対位法について、実際の作品を例に挙げて学びます。知っていた作品も、対位法という視点から見るとより細かく魅力が理解できるようになりました。また、1年間の集大成である「演奏審査会」は、自分の作品を実際に演奏してもらえる貴重な機会です。他の学生の作品を知ることは作曲のヒントになる上、演奏者とのやりとりやリハーサルのスケジュール調整など、演奏会を企画・運営する際に必要なことも学べます。この他にも作曲した作品を実演してもらえる機会が多く、さまざまなジャンルの作品が演奏されることは、くにおんの作曲専修ならではだと思います。

教員メッセージ

確かな基礎力と豊かな経験で、高い実践力を手に入れる

菊池 幸夫
KIKUCHI Yukio
作曲専修
専門:作曲

作曲専修では、これまで芸術音楽から映像音楽、教育などの幅広い分野の人材を輩出しています。社会での多様な活動の支えとなっているのは、確かな基礎力と豊かな経験です。2年間の基礎課程における西洋音楽を軸とした書法の習熟、そして4年間を通じて自作品の多くの実演の機会によって、高い実践力を手に入れることになるでしょう。作曲を通して己を磨き、自身の進むべき道を切り拓いていくことを願っています。

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教育目標

 本専修では、音楽作品創作に必要な技術、知識、教養、経験を体系的に身につけることにより、独創的な表現の可能性を探求し、各人の志向に応じて作曲家、編曲家等、自由な発想と審美眼を合わせ持つクリエーターとして、あるいは作曲理論やソルフェージュのエキスパートとして、社会と文化の発展に貢献できる人材を養成します。

アドミッション・ポリシー

 和声学等の作曲の基礎的な知識と、音楽を通じて表現する意欲を持った人を求めます。

カリキュラム・ポリシー

 基礎課程では、和声学、対位法、楽器法、コンピュータ活用法等の学習により、創作の基礎力を養成し、さらに専門課程では、様々なジャンル(現代音楽・作曲理論・実用音楽)、様々なカテゴリー(オーケストラ・合唱・吹奏楽等々)に亘り、各人の興味と方向性に沿った専門性の高い内容を学習します。いずれの課程においても、毎年度実施される「作品演奏審査会」をはじめ、多くの実演の機会が設けられており、「作品を音にする」ことについて実践的に学ぶことができます。また、専修が企画する演奏会や学外講師を招いた講演会なども多く、創作と表現についての広い視野を得ることができます。

ディプロマ・ポリシー

 作曲家、編曲家、あるいは作曲理論やソルフェージュの指導者として活動するための基本的な能力を身につけている
 自らの志向と適性に応じて、創造的な表現者・教育者として、社会の中で勇気と自信を持って活動できる力を身につけている

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