演奏・創作学科
概要
演奏家としてのスキルや表現力だけでなく、協調性や人間力をも高めます

音楽の高い技能と幅広い知識を活用し、よりよい社会の実現を目指して、多様な音楽文化を支え、その発展を積極的に推進していくことのできる人間性豊かな「演奏家」「創作家」を養成します。演奏系の専修では、演奏家としてのスキルや表現力だけでなく、協調性や人間力をも高めます。創作系の専修では、さまざまな分野において、独自の発想を持ち、活躍できる力を修得します。コースとして開設された科目群を履修することで、より高度な専門知識・技能を修得することも可能です。
教育目的
本学科は、幅広い音楽的知識及び高い演奏・創作技術を備え、多様な価値観を持つ人々との協調性を身につけ、様々な音楽分野で活躍できる人材を養成します。
アドミッション・ポリシー
本学科では、幅広い音楽的知識と技術を意欲的に学び、様々な文化や分野において、音楽の持つ力を深く思考し、社会に貢献しようとする人を求めます。
カリキュラム・ポリシー
演奏・創作学科は、専門分野の探求の為に、声楽、鍵盤楽器、弦管打楽器、ジャズ、作曲、コンピュータ音楽の各専修に分かれています。
演奏系の声楽、鍵盤楽器、弦管打楽器、ジャズ専修の基礎課程では、各専修にとって必要不可欠な技能及び知識を身につけます。専門課程では、各専修の活動分野での専門的知識及び技術を修得し、演奏家としての協調性ある力を身につけます。また、各専修毎に設置されたコース科目履修により、高度な専門的知識及び技能を学ぶことが可能です。
創作系の作曲及びコンピュータ音楽両専修の基礎課程では、創作のための基礎的な知識及び技術を学ぶことができます。専門課程では、より高度な種類の創作及び研究により、創作家として活動するための幅広い力を修得することができます。
ディプロマ・ポリシー
演奏家、創作家、あるいは指導者としての音楽全般の基本的な知識や技能を学び、さらに各専修の特性に応じて、それらを応用、活用し、音楽を通して社会に働きかける能力を身につけている。
声楽専修
「声楽」を究めるためには「語学」を究めることも必要です

『基礎課程』の段階からディクションの系統的な教育を導入します。イタリア語、ドイツ語、フランス語において、正しい発音のマスターはもちろんのこと、曲のリズムに乗った自然な発音、言葉の持つ意味を理解し、母音と子音との微妙なニュアンスまでも身につけ、豊かな表現力につなげる技術を修得。声楽の基礎を身につけた上で、各国語の歌曲、オペラ、オラトリオなどを学ぶなど、声楽に必須となる語学との連携にもアプローチを試みます。また『専門課程』からは、「歌曲ソリスト・コース」や「オペラ・ソリスト・コース」(選抜制)をはじめ、より専門的なコースの選択が可能になるほか、指揮者やコレペティートル、合唱指導など幅広い教育を受けることも可能です。
鍵盤楽器専修
一人ひとり皆違う「弾き手としての魅力」を時間をかけて引き出していきます

『基礎課程』では“基礎研究”の授業を通して、リズム、メロディー、ハーモニーの3要素を身体表現としての“動き”を加えながら学びます。また、演奏には欠かせない声楽的要素も呼吸法などを取り入れながら学び、より優れた音楽表現のあり方を探究します。一方『専門課程』のコースでは、目的に応じて選択できる幅広い分野を用意。「鍵盤楽器ソリスト・コース」「アンサンブル・ピアノ・コース」ではより専門性を高められ、「ピアノ・コース」では総合的表現であるコンチェルトやアンサンブルにチャレンジできます。また、「ピアノ指導コース」では実際に子どもを教えてみる“指導実習”を体験できるなど、鍵盤楽器の可能性が大きく広がります。
弦管打楽器専修
さまざまな“アンサンブル”を段階的に探求し、音の可能性に迫ります

従来の枠を超えたさまざまな“アンサンブル教育”を展開します。『基礎課程』では弦・管・打楽器それぞれの同属楽器によるアンサンブルをカリキュラムに採用。同属楽器によるアンサンブルは、音色の統一感があるとともに広い音域をカバーできるなど、個々の楽器が本来持つ“音”の可能性に迫ります。さらには木管や金管アンサンブルなどに加え、吹奏楽、オーケストラなどの混合編成によるアンサンブルへと段階的に探究を進め、総合的な技能を身につけます。なお、『専門課程』では、より専門性を高める「弦管打楽器ソリスト・コース」「弦楽器オーケストラプレイヤー・コース」、音楽に関する幅広い知識を身につけ音楽マネージャーをめざす「マネージメント・コース」や、指導者になるための「吹奏楽指導者コース」などを学ぶこともできます。
ジャズ専修
ジャズに関する専門的かつ体系的な教育を行います

クラシック音楽を基礎とした、一流のスタッフによる本学独自のジャズに関する授業を展開します。専門実技として各専攻楽器のレッスン、専門楽器奏法として、ピアノ専攻ではピアノ・ボイシングス研究、ベース専攻ではベース・ライン研究、ドラムス専攻ではリズム・パターン研究など専攻楽器の専門技術を学ぶ他、リズム・トレーニング、ジャズ・アンサンブル、ビッグバンドといった授業を通して、複雑なリズムの楽しみ方、深厚なハーモニー、メロディーの作り方を身につけたり、ステージングや音楽レコーディングの実習も行います。
どんなジャンルや形態の音楽でも理解し、演奏し、そして創造していくことのできる、大きな視野を持ったジャズ演奏家を育てます。
作曲専修
高い美意識と豊かな想像力を持ったスペシャリストを養成します

1・2年次で修得した知識や技術を踏まえ、3・4年次ではより専門的な分野をめざします。映画音楽等の作編曲に必要なより実用的な技法・知識を学ぶ「実用音楽コース」、今日にふさわしい独創的・先端的な作品創作をめざす「現代音楽創作コース」、和声や対位法などの音楽理論を専門的に学ぶ「作曲理論コース」などがあります。
コンピュータ音楽専修
コンピュータ・音響・創作を一体として学び、新しい芸術表現を試みます

コンピュータなどのテクノロジーを用いた新しい芸術表現を模索し、その成果を創作や研究、ひいては多様な音の世界に応用していける広義の「音楽家」を育成します。基礎課程では、コンピュータ技術と音響技術、創作技術の基礎を主軸として学び、さらに作品制作を通して個々の技術を統合させることで、それらを実践的かつ多角的に習得できます。専門課程では各々の授業選択により、高度なコンピュータ音楽やメディアアート作品の創作および研究、アプリケーション開発などへの展開を試み、また発表環境の構築運営を通して音楽とテクノロジーに関わる総合的な技能と視座を獲得できます。