国立音楽大学

ら・とにか ~新1号館建設レポート~

Vol.1 これまでのこと

新コーナー「ら・とにか」がスタートすることになりました。第1回は、新1号館建設の経緯や工事着工までの出来事を中心にレポートします。

1966年頃のキャンパス風景
1966年頃のキャンパス風景

新校舎建設の検討が開始されたのは20年以上前までさかのぼります。これまで、施設の老朽化保全を将来的にどのように考えていくのか、教育内容に合致した施設を用意するという課題をどのように解決するか、といったことを様々な角度から検討してきました。その結果、耐震基準への対応、バリアフリー化など、さまざまな条件をクリアするには校舎を新たに建設することが最善策であるという結論に達したのです。新校舎建設の検討を進める中で、音楽大学として、より良い音楽環境の追求を最優先するという方向性が導かれました。2003~2004年にかけて音楽小空間形成プロジェクト委員会を発足させ、レッスン室のモデルルームを作って演奏実験を行うなど、“音”に関する検証・評価を行ってきました。この実験結果が新1号館音響設計のベースとなっています。

中庭のこと

2001年頃のキャンパス風景
2001年頃のキャンパス風景

建設計画を具体化していく中で、建設予定地が大きな課題となりました。仮設校舎の建築スペースを取る事が困難なため、キャンパスの顔である中庭に建設するという苦渋の決断をしたのです。1966年に整備された中庭は、談笑や楽器の練習など学生や教職員の憩いの場として親しまれてきた場所で、当時まだ苗木であったメタセコイアも、今では校舎3階分を優に超すほどにまで成長しました。この風景を惜しむ声も数多くありました。

2009年12月3日 樹木のお祓い
2009年12月3日 樹木のお祓い

思い出の風景を少しでも残そうと、このメタセコイアのある東側を20メートルほど残し、残りの木々も移植したり接木・取り木などで遺伝子を継承することや、楽器として形を変えるなど、可能な限りこれまでの風景や歴史を受け継ぐ工夫をしました。
それでもすべての木々を残すことはできず、伐採されてしまう木々のために2009年12月3日、教職員と学生が見守る中、お祓いが行なわれたのです。

なお、池にいた鯉やカメですが、新天地で元気に暮らしているようですのでご安心を。

地鎮祭

2010年1月20日 地鎮祭
2010年1月20日 地鎮祭

2010年1月20日、中庭において大学関係者と工事関係者が参列し、地鎮祭が執り行われました。1月ということで防寒対策や悪天候の対処など、式典を滞りなく進められるよう頭を悩ませましたが、そんな心配をよそに当日は快晴、気温も1月とは思えない温かさで絶好の地鎮祭日和となりました。
この地鎮祭とは、その土地の神を鎮め、土地を利用させてもらうことの許しを得るとともに、工事の無事を祈る儀式です。一説によると、奈良時代から続いている伝統的な儀式だそうです。神職のもと厳かに執り行われ、安全祈願と国立音楽大学の今後の発展を願い無事終了しました。

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