国立音楽大学

カールスルーエ音楽大学(ドイツ)

大学院博士後期課程音楽研究科 音楽研究専攻(創作研究領域)3年 伊藤 彰

研究概要

私は修士課程在籍時より作曲家ヘルムート・ラッヘンマン(1935-)の作品を主な研究対象としてきました。今回の交換留学では、博士論文執筆のためのリサーチを主な目的として、2017年9月から2018年8月までカールスルーエ音楽大学に留学しました。

留学中は、個人レッスンやグループ授業のみならず、作曲のクラスコンサートで作品を発表する機会にも恵まれました。そしてマスタークラスなどのいくつかのプロジェクトにも参加することができました。その中でも最も大きなプロジェクトのひとつは、アンサンブル・モデルン・アカデミー(IEMA)2017/18の皆さんために新作を作曲するというものでした。これは2018年1月にフランクフルトでの試演を経て、ブラッシュアップを施し同年6月にカールスルーエで本番を迎えるという長期間にわたるものでした。

また多くのコンサートに足を運ぶことができました。特にカールスルーエではZKM(アート・アンド・メディア・センター)やカールスルーエ・バーデン州立歌劇場に行く機会が多く、さらにシュトゥットガルトやミュンヘン、ダルムシュタット、ドイツ国内だけではなくフランスのパリやストラスブールなどの様々な都市に訪れました。そして日本ではあまり演奏されることが多くはないラッヘンマンの新作を含むいくつかの作品も聴くことができました。

留学を終えての所感

私にとって今回の交換留学は、初めてのヨーロッパ滞在でもありました。したがって多くのことが初めての経験でした。やはり特に苦労したのが言葉の問題でした。日常生活における会話はドイツ語、IEMAのリハーサルは英語でした。日本では日本語以外の言語を必要とされる機会はそう多くはなく、初めて海外で生活することで言語を学ぶ必要性を改めて感じました。

貴重な経験ができたことはもちろんのこと、何よりも多くの素晴らしい音楽家たちとの出会いに恵まれていたことは、交換留学における最も大きな収穫だったように思います。帰国後も交換留学の経験を糧に、より一層音楽に励み、精進を重ねたいと思います。

伊藤 写真1
カールスルーエでの本番、終演後
伊藤 写真2
フランクフルトでの試演会

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