【インタビュー】
オンライン芸術祭いよいよ開幕!
今年は、 新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、オンライン開催となった芸術祭。いよいよ今週末、12月26日(土)、27日(日)から順次動画が公開されます。
今回の「オンライン芸術祭」について、実行委員長の平田友花さん(音楽情報専修 3年生)にお話を伺いました。
芸術祭は、学生が学びから離れ、伸び伸びと自分のやりたい音楽と向き合うことができる場
ーオンラインで芸術祭を開催するに至った経緯を教えてください。
平田さん(以下、平田):新型コロナウイルスの影響で、今年の初めの方は授業もできない状況だったため、当然委員としての活動もできず、まったく準備を進められませんでした。少しづつ授業が始まり学校の出入りができるようになった夏ごろから、芸術祭の開催をどうするか話し始めました。
ー毎年ご好評をいただいている、本学の一大イベントです。「中止」という不安もあったのではないでしょうか。
平田:芸術祭は、学生が学びから離れ、伸び伸びと自分のやりたい音楽と向き合うことができる場でもあります。毎年楽しみにしてくださる方も多いため、何かしらの形で今年も実施できればと話し合いを進めた結果、オンラインという形態で開催することになりました。
ー芸術祭の伝統を引き継いでいくことは大変なことですよね。運営に関して、委員長として悩むことも多かったと思いますが、どんなところが難しいと感じていますか。
平田:前期は人と会うことができなかったので、委員でも実際に会って話し合いをしたり、協力して準備を進めたり、今年から新しく入ってくれた新入生に委員としてのやりがいや達成感を味わわせてあげたり、ということができないところに悔しさを感じています。
また、権利の問題や、不特定多数の方に見てもらえるという点でのメリットデメリットをクリアするのに苦戦しました。
ー頻繁に集まって…ということが難しい状況の中だからこそ、実行委員同士のつながりが深くなったのではないでしょうか。
平田:そうですね。委員のみんな、特に同級生が積極的に協力してくれたり、負担の偏りなどを気にかけてくれたりして、助けられました。
音楽を映像に収めるという考え方ではなく、音楽が溢れる映像作品を創る
ー今回のテーマと、テーマに込められた思いを教えてください。
平田:今年は『おうち芸祭~音楽でつながろう~』というテーマになりました。
オンライン開催となり、人と直接触れ合って音楽を感じることはできませんが、普段は来ることができない遠いところにいる方でも、家にいても、どこでも楽しむことができる、というメリットがあります。
人とのふれあいが満足にできなくなってしまった今、私たちの音楽で多くの人と繋がることができたらと思い、このようなテーマにしました。
ー具体的にはどのような配信内容になるのでしょうか。
平田:参加団体ごとに動画を制作していただき、集まった作品を芸術祭のWebページやYouTubeに掲載します。
音楽はクラシックからポピュラー、ミュージカルやオリジナル作品など、バリエーション豊かな内容になっています。また、動画だけでなく資料形式の展示作品もあるため、色んな楽しみ方ができる芸術祭になっていると思います。
ー実際の芸術祭の時のように、展示作品もあるのは面白いですね。今回、オンラインでの芸術祭を実施するにあたって、メリットはどのようなところにあると思いますか。
平田:実際の芸術祭では、今回の参加団体よりもさらに多くのプログラムがあり、タイムテーブルを組む時にどうしても同時間に複数のプログラムを組むことになってしまいます。お客さまは「はしご」をしたり、あきらめたりしていらしたのではと思います。
その点、オンライン開催では、同時間にプログラムが重なることはないため、じっくり演奏を聴いたり、お気に入りのコンテンツを繰り返し視聴することができます。そこは大きなメリットだと感じています。
ー確かに、実はあの演奏が聴きたかった、このプログラムを見たかった、ということは芸術祭ではよくありますね。
オンラインの特徴を生かした、平田さんのおすすめのコンテンツがあれば教えてください。
平田:動画形式での参加となると、パフォーマンスそのものだけでなく、動画の編集にも個性が溢れているのがオンライン開催ならではの面白さだと思います。
音楽を映像に収めるという考え方ではなく、音楽が溢れる映像作品を創るという点で、例年とは異なる新しいコンテンツをお届けできると思うので、全団体の作品を見比べてその違いを楽しんでいただくこともできるのではないかと思っています。
実際に来てくださったことがある方にとっても、新鮮で楽しい芸術祭に
ーなるほど、「映像作品を創る」という視点は、オンライン開催ならではと言えますね。
いよいよオンライン芸術祭の開幕ですが、改めて視聴方法を教えてください。
平田:12月26日(土)と27日(日)の2日間に順次動画を配信していきます。動画ではなく、資料作品については初めにWebページで公開します。
現時点では、全作品の公開は2021年4月30日(金)までを予定しています。ぜひ何度でもご覧いただきたいですね。
ー最後に、楽しみにしてくださっているみなさんへのメッセージをお願いします。
平田:今年度は、初めての試みとなるオンライン開催です。今まで見に来てくださることができなかった方にも見ていただけるということはもちろん、実際に来てくださったことがある方にとっても、新鮮で楽しい芸術祭になると思います。
不安が多い状況が続く中ではありますが、私たちの芸術祭で、楽しくこの一年を締めくくれるよう、より多くの方とこの時間を共有できたらと思っています。よろしくお願いいたします!
【オンライン芸術祭Webサイト】
国立音楽大学芸術祭2020 おうち芸祭 ~音楽でつながろう~
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