国立音楽大学

礒山 雅 (いそやま ただし)

礒山 雅(いそやま ただし)

職名:招聘教授

担当:音楽学

学位:文学修士

プロフィール

東京大学大学院博士課程で、美学芸術学を学ぶ。1988年バッハの研究により辻荘一賞受賞。著書に『バッハ=魂のエヴァンゲリスト』『マタイ受難曲』(第10回京都音楽賞・研究部門賞受賞)『J.S.バッハ』『バロック音楽』『モーツァルト二つの顔』などがある。専門はドイツ音楽史(特にバッハ、モーツァルト、ワーグナー)及び音楽美学(ヨーハン・マッテゾンなど)。 国立音楽大学教授。日本音楽学会会長。いずみホール音楽ディレクター。

授業への取り組み

大学教員として、高度な研究の先端をわかりやすく学生に還元しようと努力している。社会における種々の活動から得た経験についても同様である。出席、レポート、試験は厳しくしており、授業中も私語は一切許さない。最近では、講義に演奏指導を加えるなど音楽大学らしい実践的性格をもたせるよう努めている。教材に加えてレジュメをなるべく配布するようにしており、授業の準備には以前より時間をかけている。

現在の研究テーマ・内容

〈バッハの宗教声楽曲〉
バッハの受難曲、ミサ曲、カンタータなど教会音楽作品を、歌詞と音楽の両面から多面的に研究している。バッハの蔵書の読解などを通じてバッハ時代のルター派神学の考え方をふまえ、それに基づいて作品における言葉と音の関係を分析・解釈し、現代人にとってのその意義にまで考察を及ぼすのが私の研究の独自性である。目下カンタータに関する著作をシリーズとして執筆中である。なお2008年から「国立音楽大学音楽研究所プロジェクト」の一環として演奏団体「くにたちiBACH コレギウム」を立ち上げ、その音楽監督として、研究者の立場から指導している。

主な研究活動

項目 著書、論文、演奏活動等の名称 単共の別 発行又は発表の年月(開催日時) 発行・発表雑誌、場所等の名称 概要
著書 モーツァルト=二つの顔 2000年 4月 講談社 総頁/254頁。モーツァルトの虚像と実像を対比した上で、新しいモーツァルト像を再構成することを試みた著作。初期の伝記が克明に検証され、モーツァルト像が形成されたプロセスと、そうしたプロセスが生じた「理由」が考察される。策略家・仕掛け人ともいうべきモーツァルトの知的な側面はとりわけ強調されており、そうした視点のもとに、オペラのキャラクターの「成長」、歌曲の演劇性といった問題が論じられる。
著書 マタイ受難曲 1994年10月 東京書籍 総頁/552頁。バッハの最高傑作と評価されている《マタイ受難曲》を多角的視点から分析・研究した大著。第9回京都音楽賞研究評論部門賞を得た。一方の柱は台本論で、著者自身によるバッハの神学蔵書調査の成果をもとに、台本の神学史的背景が手厚く論じられている。音楽論は、台本研究との密接な連携のもとに進められており、ユダの「明るい」アリアはなぜ置かれているかを含め、多くのオリジナルな視点が主張された。
著書 バロック音楽~豊かなる生のドラマ 1989年 3月 NHKブックス 総頁/204頁。NHK 教育テレビ市民大学講座「バロック音楽」全12回のテキストに、大幅な加筆をほどこしたもの。バロック音楽150年の概観であるが、狭い意味での音楽史になることを避け、社会や文化の歴史、科学や宗教の歴史とかかわらせる形で記述を進めている。「数を数える魂-バロック音楽の思想」のように哲学と美学の視点をわかりやすく講じた章も含まれる。「受容史と今日的意義」と題する終章が置かれている。
著書 モーツァルトあるいは翼を得た時間 1988年12月 東京書籍 総頁/278頁。モーツァルトの音楽は時間そのものが翼を得て飛翔する姿であるという仮説のもとに、その本質を考察した。父との関係、パトロン・ヨーゼフ二世およびウィーン社会との関係、協奏曲の美学、死生観、演奏論など論述は多岐にわたっているが、フィガロの結婚》、《ドン・ジョヴァンニ》、《コシ・ファン・トゥッテ》、《魔笛》などの主要オペラに関して、とくに詳しい議論が展開されている。
著書 バッハ―魂のエヴァンゲリスト 1985年 4月 東京書籍 総頁/326頁。バッハの生涯と作品を、海外の新しい研究と著者の独自の視点に基づいて幅広く論じた評伝。生涯をバッハの問題意識が職務との関連のもとに発展するプロセスと捉え、作品をこうした問題意識との関連に基づいて多角的に論じたところに特色がある。巻末に作品目録と演奏史を付す。第1回辻荘一賞を受賞。現在も広く読まれている。

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