ブックタイトル国立音楽大学 大学案内 2017

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国立音楽大学 大学案内 2017

66音楽教育専修音楽療法専修音楽教育学は、音楽と教育のすべての領域に関わっており、自分が興味を持つ内容を出発点としてどこからでも学んでいくことが可能です。例えば、ジャック=ダルクローズのリトミックは、今、世界中で注目されている音楽と動きの関係に基礎をおく音楽教育法ですが、美学、心理学、社会学、民族学との関わりから探究していくこともできます。また、有能な音楽科教諭を目指すためには、日本だけでなくグローバルな視点から、音楽教育の在り方について学ぶ必要があります。創造的な理論に裏付けられた確かな実践力を持つ音楽教育家の育成を目標にしています。音楽は人の心と体を動かすエネルギーです。乾いた心を潤す水です。音楽を感じる、表現するという営みは、人の成長、生きていく過程でかけがえのない栄養です。音楽―身体―空間を関連付けた音楽教育であるダルクローズ・リトミックは音楽のエネルギーを自分自身の身体全体で感じ、自分自身が一つの「音」であるということを実感する教育です。自分の「音」と他者の「音」の重なりやつながりが、響きとなり、メロディーとなり、リズムとなり、新たなエネルギーをつくっていきます。未来をつくる創造的な活動、学びをしていってください。塩原 麻里SHIOBARA Mari専門:音楽教育学井上 恵理INOUE Eri専門:リトミックProfile国立音楽大学教育音楽学科(リトミック専攻)を卒業後渡英し、ロンドン・ダルクローズ・スクール、ロンドン大学インスティチュート・オブ・エデュケーション、ローヤル・アカデミー・オブ・ミュージックで学ぶ。リトミック国際ライセンス所持、Ph.D.(音楽教育学)。長唄池之端派名取でもある。東京学芸大学教授を経て現職。現在、ISMEコミュニティー音楽活動(CMA)のコミッショナーを務める。現在、音楽療法に関する社会の認識はいまだ十分でなく、療法士の社会的立場も恵まれているとは言えません。また一人前の療法士になるには長い年月がかかります。しかし、音楽療法はとても魅力的でやりがいのある仕事です。音楽を社会の中で実践的にどのように生かしていくか、音楽は人間にどのような影響や効果を及ぼすことができるか、自分にとって、あるいは人間にとって音楽とは何だろうか、などという問題に本気で取り組んでいただきたいと思います。阪上 正巳SAKAUE Masami専門:精神医学、音楽療法Profile自治医科大学精神医学教室にて精神病理学を学び、ウィーン大学医学部精神科に留学。同時にウィーン国立音楽大学音楽療法科聴講生として学ぶ。国立精神・神経センター武蔵病院医長を経て現職。医学博士、精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医。著書・翻訳書多数。日本芸術療法学会理事、日本病跡学会理事、日本音楽療法学会評議員。Profile東京藝術大学音楽学部楽理科卒業。ジュネーヴ・ダルクローズ音楽院にてダルクローズライセンス、ダルクローズディプロマ取得。音楽と身体の関連性をテーマに音楽教育、表現教育の分野で指導。日本、スイス、香港、台湾で、子どもから大人までを対象にダルクローズ音楽教育を展開している。音楽療法は、社会的に弱い立場にある人々と音楽を通して関わる分野です。音楽や音楽療法の基礎的な技術や理論、現場で臨機応変に音や音楽を使いこなす応用力など学ぶべきことはたくさんあります。中でも大切なのは、自分が関わるすべての人への思いやりの心、協調性、そして常に音楽や自分と向き合っていこうとする姿勢です。音楽療法の仕事は、困難なことも多く厳しい半面、大きな喜びを得ることができ、やりがいがあります。小さな一歩から一緒に踏み出していきましょう。蔭山 真美子KAGEYAMA Mamiko専門:音楽療法Profile日本音楽療法学会認定音楽療法士、同学会関東支部幹事。ふなばし音楽療法の会「音とあそぼう」主宰。障害のある青年たちによる弦楽グループ「アンサンブル・ラルゴ」スタッフ。東京藝術大学非常勤講師兼任。学術博士。教員紹介 || Faculty