国立音楽大学

別科 調律専修

概要

音大では唯一の調律師養成機関

別科 調律専修授業風景

「ピアノ調律師」ということばから、どのような仕事を連想しますか。
ピアノ調律師ということばからは「調律」がその主な仕事として捉えられがちです。
しかし、部品の故障や摩耗に対する作業(修理)や、全ての鍵盤が等しい条件で発音できるように調整(整調)を行い、これらの条件が整ってから調律、その後に必要に応じて音色に関わる調整(整音)と、これらの作業が、調律師のピアノに対して行う最も基本的な作業になります。つまり、ピアノという鍵盤楽器に対する総合的な技術者であることが求められるのです。

我が国でピアノ調律師という職業が社会的に独立した職業として認められるようになったのは、昭和5年の「全国ピアノ技術者協会」設立以降のことであるといっても差し支えありません。それまでは、それぞれのピアノメーカーが独自に調律のプロを育て上げていたのです。

本学に「別科・調律専修」が設置されたのは1951(昭和26)年のこと。以来、「国立音大の調律科」として574名(2011年3月現在)の修了生を社会に送り出してきました。そのほとんどが調律師として活躍しており、個人で精力的に活躍している人や外国で活躍を続けている人もいます。
現在の我が国では実に様々なピアノ調律学校や調律師養成機関が設立されていますが、「別科・調律専修」が日本でも唯一、音楽大学の中に設置されていることの意義の一つには、調律の実習が、調律練習専用のピアノではなく、ピアノ演奏やレッスン・練習など実際の演奏に使われているピアノで行われていることにあります。

うなりをコントロールする作業が調律

現在、一般的なピアノの鍵盤数は88鍵(音)です。そして1音に1~3本ずつ、一台にはおよそ220本から250本の弦が張られています。高音部から中音部には3本の弦が、低音部には銅線を巻き付けた弦が2本ないし1本張られ、高音部から低音部へと弦は徐々に太くなります。
調律とは、基本的には、1音に複数の弦が張られている場合は、それぞれの弦の振動数を同じにする作業であるといって差し支えありません。同時にならした弦の間で振動数が異なると、音が規則的に強くなったり弱くなったりします。これを「うなり」といい、1秒間に1回のうなりがあれば双方の音のいずれかが1Hz(振動の回数・回/秒)高いか低いかということになります。調律という作業は、同音(ユニゾン)だけでなく音階(平均律)もオクターブも、こうした現象「うなり」をコントロールすることなのです。とても難しく思えることかもしれませんが、絶対音感が必要とか聴力が人一倍良くなければならないということではなく、それよりもむしろ根気と忍耐力が必要です。

授業科目

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