国立音楽大学

加藤 一郎 (かとう いちろう)

加藤 一郎  (かとう いちろう)

職名:准教授

所属:演奏・創作学科

担当:ピアノ

学位:芸術学士

プロフィール

東京藝術大学卒業、スイス・ヴィンタートゥア音楽院留学。杉浦日出夫、米谷治郎、マックス・エッガー、クリストフ・リスケの各氏に師事。その他、ザルツブルクでタチアナ・ニコラーエワ、デンマークのランダースでコンラート・ハンゼンのマスターコースを受講。各地でリサイタル、オーケストラとの共演、室内楽、伴奏などの演奏活動を行い、NHK-FM等に出演する。それらの演奏活動に対して「加藤は優れた音楽性をもつ、筋の良いピアニストであり、音楽を豊かに歌いあげることができるという貴重な資質をもった一人である。」(ムジカノーヴァ誌)と好評を得る。近年は演奏法研究にも力を入れ、著書に『ショパンのピアニスム―その演奏美学をさぐる』(音楽之友社、2004年)などがあり、バッハ、ショパン、リスト、ラフマニノフなどの音楽様式を中心に論文多数。講演活動も多く、韓国ピアノ協会第15回全国研究大会(2005年)、日本ピアノ教育連盟(2005)、神戸女学院大学大学院(2008年)、くらしき作陽大学(2009年)、ポーランド大使館(2009年)などで、ショパンの音楽を中心に講演を行っている。また、International Chopin Piano Competition in Asia(アジア諸都市及び国内における予選審査と東京における最終審査を担当、1999~2010年)や2nd ASEAN International Concerto Competition(インドネシア、2007年)など、国内外の多くのコンクールの審査を行う。その他、Asia International Piano Academy & Festival(韓国、2007年及び2009年)やInternational Summer Music Festival(インドネシア、2008年)など、マスターコースの講師として招聘される。2005年には大阪いずみホールのショパン・シリーズコンサートの年間企画を担当した。2008年度から現在まで、国立音楽大学音楽研究所所員を兼任し、公開レッスンや講演、研究演奏会での演奏、音楽研究所年報での論文発表を行っている。(財)日本ピアノ教育連盟評議員。

授業への取り組み

授業の基本的なコンセプトとして、「音楽とは何か」ということを常に学生に問いかけ、様々な材料を提供し、学生がそれを演奏の中で答えていくような方法を取っている。専門のピアノのレッスンに関しては、先ずピアノ演奏の基本を重視し、その上で、個々の学生の到達度や個性を考慮しながら、彼らの音楽的可能性を充分に伸ばすことを心がけている。また、作品の様式や構造に関しても常に興味を持たせ、学生が表現方法を自ら探究して行けるよう心がけ、その為の楽曲へのアプローチや練習の仕方に関して助言している。大学院生に対しては自立的な研究態度を重視し、教員はその研究課題をバックアップするようなスタンスをとっている。講義科目においても、学生が音楽の基本的な知識を学びながら、演奏法を掘り下げていけるような授業を心がけている。

現在の研究テーマ・内容

ショパンを中心としたロマン派ピアノ音楽の演奏法:ショパンを中心としながらもシューマン、リスト、ブラームスといった作曲家に視点を広げ、その演奏法を研究する。
J. S. バッハのクラヴィーア音楽の演奏法:J. S. バッハの音楽の基本的な様式を学び、それを基本として現代ピアノによる演奏法を研究する。
ロシアピアノ楽派の演奏法:ロシアの音楽家の音楽様式を研究し、その演奏法を探求する。

主な研究活動

項目 著書、論文、演奏活動等の名称 単共の別 発行又は発表の年月(開催日時) 発行・発表雑誌、場所等の名称 概要
著書 『ショパンのピアニスム その演奏美学をさぐる』 2004年 2月 音楽之友社 本書はショパンのピアノ技法を、ピアノ技法の原理、運指法、ベル・カントの応用、装飾法、テンポ・ルバート、フレージング、ペダリング、ショパンとピアノ教育の観点から読み解き、ショパン固有の演奏美学について考察したものである。本研究はショパンの自筆譜、弟子の楽譜への書き込み、ショパン自身及び同時代人の証言など、多くの資料に基づいて行ったものであり、それまでのショパン認識に新たな視点を与えた。総頁数357頁。
学術論文 「ショパンとスティル・ブリゼ―その応用と様式化―」 2009年 9月 日本ピアノ教育連盟紀要第25号 本研究はショパンがスティル・ブリゼの技法をどのように応用し、様式化を図ったかについて考察したものである。スティル・ブリゼとは16世紀のフランスのリュート音楽で生まれた分散奏法の一種であるが、本研究によって、ショパンがこの技法の基礎を十代のうちにバッハ及びロンドン・ピアノ楽派の音楽から摂取し、その後、対位法やディミニューションと関連させながら独自の様式化を図っていったことが明らかとなった。39~55頁。
学術論文 「ラフマニノフのルバート」 2008年 3月 国立音楽大学大学院研究年報第20輯 本研究はラフマニノフのテンポ・ルバートの技法について、ラフマニノフ自身の演奏を基に考察したものである。本研究ではラフマニノフが行ったテンポ・ルバートを、rubatoの指示を用いて行ったものと、それを用いずに行ったものに分けて検討し、特に、後者に含まれる多様な表現技法について、詳細な考察を行った。その結果、彼の音楽における後期ロマン派音楽特有の即興的な表現様式、テンポの均衡性、強度の燃焼性、そして抑制されたロマンチシズムなどが浮かび上がった。1~30頁。
演奏 加藤一郎ピアノ・リサイタル 1987年 1月 中央区立中央会館 曲目/ バッハ: パルティータ第1番BWV825、ショパン: 幻想曲作品49、夜想曲作品62-1、バラード第4番作品52、シューマン: 交響的練習曲作品13(遺作付き)。
演奏 加藤一郎ピアノ・リサイタル 1985年11月 中央区立中央会館 曲目/バッハ: 平均律クラヴィーア曲集第1巻より第12番BWV857、同第13番BWV858、ベートーヴェン: ソナタ第23番「熱情」作品57 ショパン: マズルカ作品59-1、2、3、ソナタ第3番作品58。

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